概要
Lixel CyberColor Studio (以下 LCC Studio) は、SLAMベースのスキャンデータをフォトリアリスティックな 3D Gaussian Splatting (3DGS) モデルへと変換するPC向けソフトウェアです。 自動再構築・高精度表示・Web共有機能を備え、点群やフォトグラメトリに代わる高効率なワークフローを提供します。
主な特長
- •SLAM対応: 屋内外で高精度スキャン
- •LiDAR統合: 構造測定に対応
- •3DGS処理: 高速・軽量・高品質
- •マルチ形式出力: .ply / .lcc
- •オンライン公開: リンク共有可
- •編集機能: 測定、注釈、クリッピング対応
バージョン情報
| ソフトウェア名 | Lixel CyberColor Studio |
| バージョン | v1.8.0 |
| リリース日 | 2025年5月9日 |
| 対応OS | Windows 10 / 11 |
新機能 (v1.8.0)
- • HD Enhancement: DSLR/スマホ画像でテクスチャ向上
- • 空間認識: 壁・ドア・窓の自動抽出
- • 空中-地上マップ融合: ドローン画像との合成
- • デジタルアバター強化: クリック経路探索対応
インストールとログイン
ダウンロード
https://xgrids.com/download より .exe ファイルを入手してください
推奨環境
| 項目 | 推奨構成 |
|---|---|
| CPU | Intel i7 8700K以上 / AMD R7以上 |
| GPU | RTX 3070以上 (推奨: 4090) |
| メモリ | 最低64GB (融合系は128GB推奨) |
| ストレージ | SSD推奨 (十分な空き容量が必要) |
登録とログイン手順
- ソフト起動後、「登録」ボタンをクリック
- ユーザー情報を入力しアカウント作成
- 「ログイン」からメールアドレス + パスワード または 確認コードでログイン
📷 画像挿入ポイント: ログイン画面UI
ソフトウェアインターフェース
モデル管理画面
LCC Studioでは、ユーザーがアップロードしたLCCモデルを以下の3カテゴリで分類・管理できます：
- • My Captures: 自分が作成したプロジェクトの一覧
- • Portal: ポータル機能により接続されたプロジェクト群
- • Featured Captures: チームが選定した注目コンテンツ
📷 画像挿入ポイント: モデル管理画面の全体UI
データステータス分類
| ステータス | 内容 |
|---|---|
| 処理待ち | 処理準備中・失敗・一時停止中のプロジェクト |
| モデル生成済み | 成功した3DGSモデル。エディタで編集可能 |
| 最近閲覧したもの | 最新バージョンでは表示履歴も自動保存（.lcc / .ply別） |
プロジェクト操作
各プロジェクトは右上のメニュー（…）から以下の操作が可能です：
- • 処理系：一時停止、削除、ログアップロード
- • 生成済み：公開、エクスポート、レポート、ログアップロード
- • 公開済み：公開管理、リンク生成、削除 など
モデル生成プロセス
1. データ取得
LixelシリーズのスキャナーでSLAMベースの収集を行います。
- • RTK座標付き収集が可能（CSCS2000, WGS84対応）
- • クオリティ保持のため、取得ガイドライン（PDF）に準拠してください
2. 単一モデル生成
- データアップロード（Lixelスキャナー / パノラマ動画）
- プロジェクト名入力とパラメータ設定
- • 処理精度（高速 / 標準 / 高品質）
- • VRAM上限
- • ループクロージャー、PPR比率、プラットフォーム移植性など
📷 画像挿入ポイント: パラメータ設定画面
3. マップ融合
複数セグメントのデータを統合し、大規模な空間モデルを作成します。
- • 最大10データの融合が可能
- • オーバーラップ要件、RTK / 制御点接続に準拠
4. 空中-地上マップ融合
ドローン画像 + 地上スキャンを融合して構造と全体を統合したモデルを構築。
- • 画像重複率80%以上
- • 焦点距離統一・強RTK信号を維持
- • 離着陸データも取得
処理開始と注意点
処理の開始手順
- プロジェクト作成後、「開始」ボタンをクリック
- データがロードされると「マイ生成」リストに追加される
- 特定のプロジェクトを選び「再構築開始」→「OK」で処理を実行
注意事項
- • 再構築中はLCC Studioを終了しないこと
- • ディスク容量はプロジェクトサイズの少なくとも2倍を確保
- • 他の高負荷タスクは避け、GPUリソースを確保すること
- • 処理失敗時はログアップロード機能で開発元に報告可能
モデルビューワー
表示方法
- • 「マイキャプチャ」や「最近閲覧したもの」から対象シーンを選択
- • 「表示」ボタンを押してビューワーを起動
操作モード
- • 第一人称視点：WASDキーで移動、視線操作も可能
- • ピボットモード：モデルを中心に回転・確認
- • アバター視点：アバターを任意地点に移動させて視点確認
測定
- • 距離：2点間をクリックして自動計測
- • 面積：3点以上を選択して平面領域を測定
- • Pro測定：座標の dx/dy/dz オフセットを確認可能
注釈表示
- • 写真・リンク・テキストを含むノートが表示される
- • ノート一覧から任意ノートへジャンプ可能
環境設定
- • レンダリング品質（パフォーマンス／クオリティ）
- • グラフィックスAPI選択
- • 衝突検出や空設定など
📷 画像挿入ポイント: ビューワー操作画面と測定機能
エディタ機能
編集対象
- • .lcc または .ply 形式のエクスポート済モデル
- • 自動保存に対応（クリッピングを除く）
- • 「名前を付けて保存」で別名保存が可能
測定と注釈
- • ビューワーと同様に距離・面積測定に対応
- • ノートは任意の位置に追加可能
- • ノートは右側の一覧で管理・編集・削除可能
クリッピング
- • ボックスを描画して内部／外部の除去を指定
- • Y軸回転や高さ調整にも対応
- • 「適用」で反映、「リセット」で再指定可能
スタートポイントの設定
- • 一人称視点で現在地点を「スタート地点」に登録可
- • 「スタート地点に戻る」機能で再確認も可能
📷 画像挿入ポイント: エディタ画面とクリッピング操作
空間フライスルー（動画出力）
概要
- • カメラ移動と視点を時間軸で記録し、.mp4として出力可能
- • タイムライン上にキーフレームを追加してアニメーションを構成
操作手順
- ビューワー上部メニューから「空間フライスルー」を選択
- 再生・停止・フレーム編集などを行う
- 「ビデオ出力」で .mp4 を生成（1920x1080固定）
📷 画像挿入ポイント: フライスルー編集画面とタイムライン
ジャンプスペース
概要
複数のLCCシーンをポータルで相互接続し、シームレスな体験を提供
作成手順
- 「新しいジャンプスペースを作成」ボタンをクリック
- 初期空間（メインモデル）と保存先を指定
- 最大10モデルまで関連付け可能
ポータル設定
- • スペース内に「離陸ポイント」を設定
- • 遷移先のシーンに「着陸ポイント」を設定
- • 複数のスペース間で自由にジャンプ可能
注意点
- • 各スペースは.lcc形式で、要件に合った構成が必要
- • ポータル設定ファイル（transition.lct）は自動で保存される
- • 現時点でジャンプスペースのWeb公開には非対応
📷 画像挿入ポイント: ジャンプスペース設定画面
このマニュアルは以上です。
ご希望があれば、特定セクションの分割掲載、Webページ化、PDF出力、英訳対応なども承ります。